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入管法違反対応

    1.入管法違反の主なケース

    (1) 在留期間の徒過(オーバーステイの発生)

    雇用した外国人の在留期限を企業側が適切に把握せず、更新手続きを怠った結果、外国人が不法残留(オーバーステイ)の状態になってしまうケースです。その場合、外国人本人は退去強制の対象となりますが、企業側も引き続き雇用を継続していると、「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。

    (2) 資格外活動の発生

    雇用した外国人の在留資格が定める就労範囲を超えて業務を行わせてしまうケースです。例えば、留学生(「留学」ビザ)に許可された時間(通常週28時間以内)を超えて労働させる場合や、技術・人文知識・国際業務の在留資格を持つ外国人に、単純労働や在留資格の活動範囲外の業務(例:営業職として雇用した者に工場での製造ライン作業をさせる)を行わせる場合があります。その場合、外国人本人が在留資格取消しの対象となるだけでなく、企業は「不法就労助長罪」に問われるリスクがあります。

    (3) 行方不明・非自発的離職

    企業が外国人労働者に対する生活支援や人権配慮など、入管法および関連法規で定められた義務を適切に果たさなかった結果、外国人が非自発的に離職したり、行方不明になったりする事態です。特に技能実習生や特定技能外国人の監理において問題となりやすいです。その場合、単に労働力が失われるだけでなく、企業側の管理体制の不備が入管庁に問題視され、後述する在留資格審査への不利益につながります。

    2. 法令違反が企業にもたらす重大なペナルティ

    (1) 刑事罰:不法就労助長罪

    最も重いペナルティは「不法就労助長罪」です(入管法第73条の2)。不法就労助長罪は、在留資格がないこと、または資格外活動であることを知りながら、外国人労働者を雇用したり、斡旋したりする行為に対して適用され、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、あるいはその両方が科されます。「知らなかった」では済まされません。雇用時や在留期間の管理を怠った結果、結果的に不法就労を助長したと見なされるリスクがあります。

    (2) 行政罰・間接的な不利益

    刑事罰のほかに、企業は以下の行政上の不利益を被ります。過去に法令違反(特に不法就労助長行為や届出懈怠)があった企業は、「受け入れ機関としての適格性がない」と判断されます。その結果、現在雇用している他の外国人社員の在留資格更新が不許可になる、今後、新たな外国人を雇用しようとしても、在留資格認定証明書の交付や変更申請が不許可になるなどの不利益が生じます。これは、外国人材への依存度が高い企業にとって、事業計画の根幹を揺るがす致命的な打撃となります。

    3. 企業が果たすべき入管法上の義務と対応策

    (1) 徹底した在留資格・期間の管理

    雇用開始時および在留期間更新時には、在留カードの原本を確認し、在留資格、在留期間、就労可否の範囲を正確に把握します。在留期間の満了日をリスト化し、最低でも36ヶ月前には本人に更新手続きを促すアラートシステムを構築します。

    (2) 職務内容厳格な分離と指導

    雇用する外国人の在留資格に基づき、従事できる業務の範囲を明確に定義し、ジョブディスクリプションに明記します。外国人従業員を直接指揮監督する立場にある日本人従業員(管理職や現場リーダー)に対し、外国人の在留資格と許可された業務範囲を理解させるための研修を義務付けます。

    (3)適切な就労環境の提供

    外国人が行方不明になったり、非自発的に離職したりする原因を作らないよう、日本人従業員と同等の賃金・労働条件を保証し、ハラスメント等のない健全な就労環境を提供します。

    入管法違反対応については、南淵聡法律事務所にご相談ください

    当事務所では、外国人雇用企業様からの、外国人雇用にまつわるトラブル対応サポートを行っております。入管法違反や不法就労トラブル等がおこったら、まずはお気軽にお問い合わせください。